カレーラーメン

脱サラを夢見るブログ

深夜バス 福岡、新宿

曽我部恵一バンドキラキラ

キラキラ!

キラキラ!

酒が入ったときに流れてきて踊ってしまった
素面じゃ聞くことはないよ


学生の頃、夜行バスで福岡から東京へ
埼玉に住む友人に会うために
当時魔法のバスと呼んでいたかも

初の夜行バスでしかもひとりということで不安ととなりにええ女座るんやない?みたいな興奮と

確か夜の10時に博多駅出発して朝11時に新宿に到着という感じ値段は8000円くらいと記憶しています

9時45分頃にバスセンターに向かう
すでに他の乗客がバスを前に並んでいる
俺も並ぶ


数分後、俺の後ろにも人がやって来た
そして俺の後ろの後ろの人
上下灰色のスウェットやったか半日のバス旅に完全に慣れきっている様子
問題は首から上

化粧をしたツインテールのおっさん

なんてこった世の中にオカマというものが存在するとは
未熟な俺には夢の世界の話のような

差別はよくない、しかし半日隣にいられてはただでさえ不快と思われる半日バスの旅に漠然とした不安が隣に居座っていたら

いや、差別はよくない差別はよくない
当時こんなことは微塵も思ってないわけですけども

出発迫る10時手前バスに乗る時間
俺の席は、後ろから3番目の左の窓側
運転席側に入り口があり各々席へ進む


後ろをチラ見しながら自分の席へ
夢の中のひとはずっとついてきている
いつまでも
後ろから5番目、4番目、
まだついてくる
そして俺は逃げるように自分の席、後ろから3番目の席へ座る

夢の中のひとはとうとう後ろから3番目の座席の間の通路に
あーもうダメだ
とりあえず寝たフリをしよう
偶然隣の席に、これも旅の楽しみなんて言われて話しかけられたら終わり
よし寝よう
寝るしかない
半日寝たフリそれもいろいろの想像を張り巡らせて起こるかもしれないことを避けられると考えれば大した問題ではない
昔からパーカーが好きな俺
今日だってパーカー
パーカーかぶって窓にもたれて寝たフリだよ


失礼します


おっさんの低い声


はいどうぞどうぞ
俺は寝てますからおかまいなくオカマ

もう知らねー寝たフリ寝たフリ

とは言いつつ怖いものを見たいという気持ちは誰しも持ち合わせている
薄目で横目でチラリとチェック



夢の中のひとは?
なんか紳士が隣に座ってますやん

夢の中のひとは夢の中のひとだったんですか?

ふー
ふー
快適なバス旅になりましたとさ


いや、夢の中のひとはというと俺の後ろの通路側にいます
ふー
俺はリクライニングは倒さないと決意して本当の眠りについたのでした


ちなみに俺の真後ろには
俺と同い年くらいの青年華奢な青年まだ未熟な青年
彼の半日の恐怖を想像して
俺はなんと運が良いのかと思った
他人の不幸なんか知るか



差別はよくない差別はよくない
彼にとっての不幸でもなんでもない
バスに乗っていない俺は今はそう言える


魔法のバス

帰りは埼玉の友人も福岡に帰省するということで隣に不安は無し
中京都で一日過ごし福岡へ無事到着
京都でラップを
京都で始めてタバコを吸った
ヤニクラが心地よい21の春